誰にでも起こりうる「五月病」
5月も中旬になりました。
皆さんの身近に
「なんとなく元気がない」
という方はいらっしゃらないでしょうか?
これを読んでくださっているご自身が
「疲れが取れない」
「やる気が出ない」
「寝つきが悪い」
などと、感じていらっしゃるかもしれませんね。
ゴールデンウィークが終わった今頃は、
いわゆる「五月病」と呼ばれる上記のような症状が出やすい時期です。
特に、就職や入学、人事異動など、4月に環境が大きく変わった方や
ご自身ではなくご家族に大きな変化があった方も、
節目を迎えた後の緊張が解けて症状が出やすくなってきます。
これらは誰にでも起こることです。
早めに対処していきたいですね。
ストレス耐性を高めるレジリエンス
日頃からレジリエンスを高める取り組みをしていれば、
多少ストレスを感じても、いち早く対応できるようになります。
レジリエンスを学んでいると
ストレスを感じた時にどう対処したらいいかがわかります。
気持ちを切り換える方法や、
自分のできることに意識を向ける考え方が身に付くので、
落ち込みからの回復にはとても有効です。
ただ、様々な知識やスキルがあっても、すぐに回復できない時はあるものです。
そんな時、「学びを活かせていない!」と焦ったり、
自分を責めたりしては、本末転倒。
また「ストレスを解消しよう!」と思って
週末に旅行やスポーツ、買い物に出かけると
逆効果になる場合もあります。
2つのストレス解消法
元陸上自衛隊衛生学校心理教官で、
心理カウンセラーの下園壮太氏は、その著書の中で
ストレス解消法には
「はしゃぎ系」と「癒し系」の2種類がある、といっています。
「はしゃぎ系」ストレス解消法
旅行やスポーツ、買い物などの
刺激的で楽しいアクティブなストレス解消法のことです。
このストレス解消法では、
不安や焦り、自責などの嫌な気持ちを忘れることができます。
また、日常では使わない筋肉や脳の機能を動かしているうちに、
仕事や人間関係で疲労した箇所を休ませる効果も期待できるそうです。
ただ一方で、その瞬間はラクになっても、
翌日には一層疲れてしまうこともあり、
更にその苦しさから逃れるためにまたそのストレス解消法を望んでしまうという
悪循環に陥りやすいとのこと。
「五月病」のような症状がある方には、
下園氏のいう「癒し系」のストレス解消法がお勧めです。
「癒し系」ストレス解消法
具体的には、まずは眠ること、休むこと。
音楽を聴く、マッサージや美容院でくつろぐ、
おいしいものをゆっくり食べる、自然や動物に触れる、など。
体と心をしっかり休ませることができれば、
少しずつでも気持ちが軽くなり、
前向きに考える力を取り戻して
レジリエンスを発揮できるようになっていきます。
(※症状が長く続いている場合は、医療機関の受診をお勧めします。)
休息はレジリエンスアップにも繋がる
「レジリエンスマッスル」という言葉があるように、
レジリエンスは筋肉のように鍛えていくことができます。
でも、骨折しているのに筋トレをする人はいませんよね。
そして筋肉は、トレーニングを休んでいる間に
強く大きくなると言われています。
上手に休みながら、
レジリエンスを高めていきましょう。
(JREA理事 法貴かおり)
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