社労士の仕事にメンタル相談が頻発
労働問題と社会保険制度の専門家である社会保険労務士(以下:社労士)。
その仕事は各種社会保険の申請などの書類作成や申請代行にとどまらず、個別労働問題に関わる場面も多い仕事です。
実際にメンタルヘルスの個別対応に関する相談を受けたことのある社労士の割合について,開業社労士は54.0%、勤務社労士は34.4%であることが過去の調査で示されており,社労士はメンタルヘルス対応において一定の役割を担っている実態があります(※1)
社労士がレジリエンスの知識を持つ重要性
メンタルヘルス不調者の休職手続きや各種制度活用のフォローアップをする中で、「こうなる前に対策できることはないのだろうか?」ともどかしい思いを経験された社労士も多くいらっしゃることと思います。
そこで役立つのがレジリエンスの力の発揮です。
働く人ひとりひとりがレジリエンスを身につけ実践することで、個人や組織が健全に成長していくことができるのです。
レジリエンスというと、「元に戻る(マイナスをゼロに)」というイメージを抱かれる方が多いようですが、大切なのは『逆境や試練を糧に更に成長すること、失敗を恐れず挑戦する力を育てること』です。
レジリエンスを育てることは、メンタル疾患の未然防止を予防するだけでなく、業務遂行能力の向上、キャリア形成にもプラスの影響があることが、研究から分かっています。
レジリエンスの知識を学び伝える人へ
私たちJREAは
「失敗を恐れず挑戦する力(レジリエンス)の育て方」を教える専門家を育成する機関です。
詳しくはこちら → https://jrea.site/aboutus/
レジリエンスの知識を学び、学んだことを自らが研修講師として伝えていくことをサポートしています。
レジリエンスの知識を持った社労士が企業に関わることで、経営者が抱える「メンタルヘルス対策」の一手段として研修をすることもできますし、労働者個々人との関わりの場面でも、レジリエンスの力を育むきっかけづくりを担うことも期待できます。
まとめ
社労士は、高度成長期の日本で誕生した労働問題と保険制度、雇用問題のスペシャリストです。
時は令和。
今、経営者・労働者から求められている「職場づくり」へのひとつとして、レジリエンスの知識を習得しませんか?
文献
※1森本英樹,諏訪園 靖.メンタルヘルス個別対応における社会保険労務士の経験と経験に影響を及ぼす属性—横断調査—.Job Stress Res. 2018;25:273–282.